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オープンイノベーションを知る3つのポイント

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この度、産学官連携でオープンイノベーションについて半年間ほど同志社大学で勉強させて頂く機会がありましたので、オープンイノベーションについて簡単にご紹介致します。

ポイント1 そもそもイノベーションとは?

「イノベーション」という用語はよく使うけれども実は中々説明しずらい用語ではないでしょうか?
また英語で書くと「innovation」で「invention」インベンションともどことなく似通った言葉です。
色々な翻訳があるとは思いますがここでは、

  • innovation ・・・ 革新
  • invention ・・・ 発明・発見

と訳します。このあたりの言葉遣いがごちゃ混ぜになってしまう事がよく有ります。
何かイノベーションを起こせ!なんて事を言われても言葉の定義がはっきりしないとどう理解して良いの分かりません。
ここではイノベーションの定義を「既にあるものを組み合わせたり、思いもよらぬ活用方法を見つけ出したりして、社会に変化を起こしていくこと」とします。
イノベーションは何も無いところから生まれるのではなく、既にあるものの組み合わせ等から生まれます。
今日のような中々新しいモノが生まれにくい状況等においては、ますます既存のモノの組み合わせによるイノベーションの必要性が高まっているのも頷けます。
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ポイント2 組織的な能力が大事!

それではどのようにすればイノベーションを起こせるのでしょうか?
イノベーションには大きく2つに区分けする事ができます。

  • 持続的イノベーション
  • 破壊的イノベーション

持続的イノベーションとは、「カイゼン」という形で以前からよく使われているイノベーションだと思います。
組織においてはカイゼンを生み出していくのはマネジメント手法によるところが大きいと思います。
よって持続的イノベーションを起こしていくのは組織的なマネジメント手法を確立していけば良いのではと推測します。
それに対して破壊的イノベーションとは、従来の価値を破壊するかもしれない全く新しい価値を生み出す事であり、不確実性が極めて高く失敗が多く発生するイノベーションだと思います。
これら失敗から学び計画等を修正していく事でイノベーションを起こせる手法だと推測します。
*以前のブログで「デザイン思考」をご紹介致しました。
それもイノベーションを起こす有益な手段のひとつです。
https://toyo-group.co.jp/wp2017/2015/09/15/5654
どちらのイノベーションにしても組織的な能力が非常に大事になります。
持続的イノベーションではあればカイゼンを継続できる組織能力が必要であり、破壊的イノベーションならば不確実性の高いプロジェクトを推進して失敗を認める組織的な風土が大事だと思います。
このような文化や風土を生み出している組織の持っている能力、価値を生み出している源泉を認識することが非常に大事になります。
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ポイント3 オープンな組織文化醸成を!

このようにイノベーションはひとつの組織内で起こされるものでした。
また大企業や資本力のある組織でのみ起こされるものという風潮もありました。
さらに、イノベーションを起こしたものの商品化されず使われなくなった技術やノウハウは眠ったままになっていました。
多くのイノベーションの種はすでに世の中にはあるものの社会全体として上手く使われていない現状があります。
また、ひとつの組織ではイノベーションを起こせる能力にも限界があります。
そこで、組織間の垣根を超えてイノベーションを起こしていくのがオープンイノベーションになります。
各組織が持っている技術やノウハウ・欲しい技術やノウハウを共有して使えるようすることでイノベーションを起こせる可能性が多いにあります。
例えば、P&Gでは自社サイトでイノベーションを募集しています。
http://www.pgconnectdevelop.com/home/home3.html

すごいですね!自社が今必要とししている技術を世の中に公表しています。
こららから何を作るのかなんていうのも推測出来そうです。
以前なら発売前の製品技術なんかは営業秘密ですよね・・・このように自社で一から全てを開発するよりも、既に世の中にある技術を持ってきて自社技術と組み合わせて新製品を開発しています。
P&Gだから出来ることだということではなく、これからの社会においては大企業に比べて圧倒的多数存在する中小企業同士がお互いの技術やノウハウを共有して使えるようにする事がイノベーションを起こす鍵を握っていると考えています。
その為にもオープンな組織文化が大事になりますね!
今回はオープンイノベーションについて簡単に紹介させて頂きましたが、弊社の持っている技術やノウハウ等にご興味がございましたらお気軽にお問い合わせください。
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